リヴリーアイランドの思い出

コラム

※もっと手短にまとめるつもりでしたが、思いが強すぎて無駄に長くなってしまいました。
しかも「隙あらば自分語り」みたいな内容になってしまいました。スミマセン。

2002年のとある夏休みの日、親戚の家へ遊びに行きました。
年の近い女の子ということもあり、だいたい趣味嗜好が似通っていたため「今こんなゲームをしているんだ、多分あなたも好きだと思う」と言いながらPCのモニターに映ったゲームを見せてくれました。
その時、彼女が私に教えてくれたゲームが「Livly~不思議なペット~」でした(当時の名前は「リヴリーアイランド」ではなく、「Livly~不思議なペット~」でした)。
この当時、私はまだ小学生でした(年齢がバレますね……笑)。

親戚の家から帰宅すると即自宅のPCに向かい、早速飼い主登録を行いました。
色々なリヴリーが選択できましたが、ざっと見てパキケが一番気に入ったので自分のリアルペット(うさぎ)と同じ名前をつけて育てはじめました。
(その後、色々なリヴリーが登場し最終的に102種まで増えましたが今でもパキケが一番好きです)
元々「ポケモン」や「モンスターファーム」など育成系のゲームが好きだったためすぐにハマり、やり込みまくりました。
その結果乾いたスポンジが水を吸収するかの如く、目まぐるしいスピードでタイピング速度が向上しました。
自分のリヴリーが寝ているところや餌を食べているところなどをキャプチャして自宅のプリンタで印刷し、筆箱に入れて学校に持って行ってよく眺めたりしていました。
リヴリーは完全に自分の生活の一部でした。

この頃はまだ島は1つしか持てず、アイランドに設置できるアイテムは墓と掲示板以外何もありませんでした(その為、墓を手に入れるためにパーク建設予定地ブルーなどで自殺するリヴリーが沢山いました……いくらデータでも少し心苦しいです)。

餌は個数制ではなく、1度購入すれば無限に与えられました。
ケセランパサランが欲しくて、頑張ってddを貯めていました。
また「遠吠え」という技があり、色コンや爆ゲーなどの呼びかけも積極的に行われていました。
(この遠吠えという技は自分と同じサーバーの人に一斉に呼び掛けられるという仕様の技でした。サーバーへの負荷がかかるため廃止されてしまいましたが、吹き出しの色が自分のリヴリーと同じ色になるというお洒落な仕様でした)

モンスターのイメージ
××島にモンスターがいる、という呼びかけがされると一瞬でその島が満員になっていました。
(当時はモンスターのシステムが今と違い、モンスター自体がかなり珍しかったのです)

当時はまだSNSというものがなく、NPCではなく生きた人間と交流できるというのがとても新鮮で楽しかったです。
色々な人と会話をしましたが、持病のため殆ど学校に行けずに同世代との交流も持てないが、リヴリーを通して友達ができて毎日が少し楽しくなったと言っていた同い年の女の子がとても印象深かったです。
東京藝術大学に入りたくて2浪したが入れずに専門学校へ行き、人間は暇を潰すために働くんだと悟ったと語っていた方も今でもとてもよく覚えています。

リヴリーの開発当時のコンセプトは「仕事に疲れたOLが、架空のペットを見て癒される」というものでしたが、どちらかというとOLよりも私のような小中学生にウケていました。
(当時はモンスターとの戦闘機能があったため「デカい昆虫と戦闘してOLが癒されるか……?」と思うこともありますが、当時のゲームはどこかそういうぶっ飛んだ要素が入っているものも多かったように思います)

ある時、新しいリヴリー(β版と呼ばれていました)のテストが始まりました。
確か、旧リヴリーとβ版では一度互換が切れている筈です。
このあたりで、名前が「リヴリー ~不思議なペット~」から「リヴリーアイランド」へと変わったと記憶しています。
旧リヴリーではミュラー博士の研究室だった場所がミュラー博士の準備室という名前に変わっていました。
何かしら無理矢理にでも変更を加えたかったのかな?と思いましたが、後にG.L.Lというサービスが開始し、ミュラー博士の研究室にも行けるようになりました。この時はなるほどなあと思いました。
小中学生がメインターゲットだった為だと思いますが、月額315円は今思うとかなり安いと思います。
(※当時は消費税がまだ5%でした……)

中学生になった際、パソコンが家にある友達を誘って一緒に遊び始めました。
昼間は学校に行って友達と話し、夜はリヴリー上でその友達と会話するという生活を送っていました。
学校に行けば会えるのに、それでも夜にもゲーム上で会って会話するという日々でした。
特に夏休みはみんなで一日中リヴリーのチャットで遊んでいました。
(このあたりで勉強をサボりすぎていたため、後に非常に苦労することになりました……お若い方がもし本記事を読んでいらっしゃったら、お願いなのでゲームにうつつを抜かさず勉強してください……笑)
本当に美しい思い出として今も記憶に残っています。

大学生になってオーケストラのサークルに加入した時、小学生の時にリヴリーを遊んでいたという同級生にも出会いました。
その子とは、思い出したようにリヴリーの話をして、その度に盛り上がりました。
今は学業と音楽活動で忙しいのでホテルワイズウッドに預けっぱなしにしているが、私と同じように小学生頃によく遊んでいたと話していました。
サービスが終了しても、人の記憶に残り続けることは素晴らしいと感心するばかりです。

時代が進むと、他のネットゲームがたくさん出来たりSNSが普及したりしてリヴリーの人口は減っていってしまいました。
あんなにたくさん人がいたのに、パークに行っても誰とも出会わないなんてザラにあるようになりました。
最盛期はパークが無人であることなど、平日の昼間や深夜でないとありませんでした。

そしてFlashのサポート終了に伴い、リヴリーもサービスを終了してしまいました。
リヴリーを遊び始めた当初はFlashがサポート終了するなんて考えてもみませんでした。
諸行無常とはまさにこのことでしょうね。

長く続いて、多くの人に愛されたゲームでした。

長く続いたゲームが終了し、運営会社が変わって再開するなんて、普通に考えてかなり珍しいことです。
いちファンとして、本当に有難いです。

スマートフォン版のリヴリーアイランドも、かつてPC版のリヴリーアイランドで遊んでいた子供だけでなく、多くの人たちに愛されてほしいと願わずにはいられません。

 

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